映画「ミラクルツインズ」@京都みなみ会館。
難病 嚢胞性線維症(CF:Cystic Fibrosis)を持って生まれて来た
双子の半生を描いたドキュメンタリー作品。
この映画で、CFという病気を初めて知った。
「嚢胞性線維症(Cystic Fibrosis)患者と家族の会」のHPによると、
全身の外分泌系の正常な働きを阻害する病気で、粘っこい分泌液が各器官の管につまり、
呼吸困難や消化機能の低下を引き起こす致命的な疾患。
http://jcfn.jimdo.com/
欧米よりも日本では患者数が少ないようで、2009年の全国調査では年間15名程度、
10年間で44名程度だったとのこと。
(難病情報センターのHPよりhttp://www.nanbyou.or.jp/entry/129)
この映画の主人公のアナベルとイサベルも、呼吸困難・肺の感染症のため
入退院を繰り返した。
肺に溜まった粘液を吐き出すために、背中を叩きあい、
姉妹であり、親友であり、セラピストであった二人。
病気を分かち合うことができたという言葉が印象的。
根本的な治療法が見つかっておらず、幸いにも二人とも肺機能が失われる前に、
臓器移植のチャンスを得ることができ、命を繋いだ。
そしてCFを世界に知らしめ、臓器移植の必要性を訴える活動を行っている。
アナベルが受け取った肺のドナー家族との触れ合いも描かれているが、
アメリカでは、誰がドナーか知ることができるのかと驚いた。
(アナベルは1度目の肺が拒絶反応で機能しなくなり、
2度目の移植手術を受けたが、2度目のドナーは知らないと言っていた)
原作本が日本語でも出版されており、2009年には来日。
日本での脳死臓器移植が進んでいない現実を悲しみながらも、
講演やラジオ番組出演しているシーンも映し出された。
現在の脳死検査基準について、疑問に思う点があり、
脳死になったとしても臓器提供はしたくないと考えてきたが、
臓器移植しなければ、死を待つのみという人の姿を見ると、
その考えが揺らぐのも事実だ。
3年前に自分も脳死していたかも、とも考えるしね。
正月に見たこともあり、今年考えてみよう。
橋の上から夕日差す中、二人でシャボン玉を吹いているシーンがある。
「シャボン玉を吹くと、ドナーの贈り物が見える」、
美しいイメージシーンではない重たいシーンだった。
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