承天閣美術館 「若冲水墨画の世界」

先日BSで放映されていた伊藤若冲の特集番組を見て、
実物を見てみたいとググッてみたところ、

京都 相国寺の承天閣(じょうてんかく)美術館で、水墨画展が
開催されていることを知り、見に出かけた。







京都御所の北側、同志社大学に隣接する相国寺の境内の
北東角に建てられた承天閣美術館。

今回の目玉は、鹿苑寺(金閣寺)大書院旧障壁画
五十面が一挙公開されている所。



常設してあるらしい 鹿苑寺大書院障壁画 葡萄小禽図・月夜芭蕉図の他、
竹図襖絵・菊鶴図襖絵といった重要文化財がずらずらと並んでいた。


「群鶏蔬菜図押絵屏風 六曲一双」は、若冲が最も好んで描いた鶏の絵で、

後ろ姿を書いているが、お尻越しに振り向いた顔がにょきっと出ていたり、
構図が面白い。江戸時代の画家とは思えない。

若冲は、人間がどういう風に認知しているのか、分かっていて、
それをたくみに二次元に表現できる絵師なのだと思う。



承天閣美術館を出て、相国寺が春季特別拝観中と知り、
覗いてみることに。



パンフレットによると足利義満が1392年に完成させた一大禅苑とある。

金閣寺・銀閣寺を末寺に擁する臨在宗相国寺派の総本山らしい。

全く予備知識なしで入ったが、ここでは法堂の天井画
狩野光信の蟠龍図が「鳴き龍」として有名だった。



















法堂 中は写真撮影禁止のため、写真クリックでHPへ


11mの高さの天井には梁が入っておらず、ドーム状になっており、
ある場所で手を叩くと、音が反響して、
まるで龍が鳴いているように聞こえるという。

その説明を受け、試してみた所、確かにバンバンバンという感じで
音が反響する。観光客が順番に手を鳴らす。


もう一つ面白いのは、「八方睨みの龍」とも呼ばれており、
龍の目の玉を見つめながら、法堂の中をぐるりと一周すると
じっと龍はこっちを睨んだままで、しかも顔の位置がどんどんと
変わって行く所。


最初は東向きだったのに、その内西向きに変わってる!?

そのカラクリはよくわからん・・・。



枯山水の庭もきれいで、静かで癒されるお寺だった。

京都の寺は侮りがたい。











1400年ごろ建立された、浴室(宣明)。
現在のものは1596年に避けんされたもの。
蒸気浴をしながら、ひしゃくでお湯を体にかける

かけ湯式の入浴方を合わせて行う方式。

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