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2014/09/07

枯れ紫陽花ロードは何故ないの?


二本松の「愛の小径」で、枯れた紫陽花を目印に山道を下った
ことを昨年9月に書いた。

http://hynkapi.blogspot.jp/2013/09/blog-post_24.html

でも、他の場所で同じような枯れ紫陽花を見ることがないなあと
思っていた。


枯れた紫陽花を見かけることが少ないような?

家の近所や会社近くの紫陽花を眺めて、一つ気が付いた。
花を切り取っていると。


すっぱりと花が切り取られている。

枯れた花が汚くなるので、切り取るのか、はたまた何かの理由があるのか、
図書館で「NHK趣味の園芸 よくわかる栽培12か月 アジサイ」を借りてきた。

この本によると、翌年の開花のために剪定が必要とあった。

「花が咲き進んで時間が経過した状態が美しい品種も多く、観賞価値があります。
一つの見方として、装飾花が裏向きの状態になった時が花の終りと考えられます。
その後も鑑賞するものを除き、剪定します。
翌年も開花させるのであれば、花の咲いた枝だけを切ります。
普通は上から3~4節のところを切ります。翌年の開花のためには花後なるべく早く
剪定することがコツです(P.89)」

翌年の花のために、速やかに剪定をしなければならなかったとは知らなかった。

じゃあ、「愛の小径」の紫陽花は翌年咲かないのだろうか。

本を読み進めると、アナベルという種類の紫陽花は、
「新梢から蕾が出るので早春に剪定します。冬期に枝が枯れても、
早春に地際で切り取っても花が咲きます(P.122)」との記述に出くわした。

「愛の小径」の紫陽花は、アナベルだったのかも。

6月の花というイメージを持っていたが、秋に咲く種類もあるようで、
好きな花なのに、あまりわかってなかったぞ。


2013/10/12

阿武隈うどん


9月の福島旅行。
美味しいご飯とお酒を楽しんだが、1軒挙げとこう。

「うどんダイニング DON」

福島県でうどん?


福島駅 東北に徒歩10分くらい

前日に魚や福島の日本酒を頂いたので、温かいものが食べたいと、チョイス。
「いかにんじん」といった福島名物や福島地酒も楽しめます。

コース料理予約すると、酒の持ち込みも可、という日本では珍しいサービスも。
訪問した夜は、奥の座敷では学生らしき団体が宴会中。
ご主人の奥さんの二人で切り盛りされているお店、大忙し。


で、最初の疑問。福島でうどん?

福島県には、小麦「きぬあずま」があるようで、阿武隈の郷をうどんの里にしようと
ご主人は「きぬあずま」でうどん作りに魂を込めているのだ。

店の壁には、こんなメッセージが。


力強い!

日本酒とつまみでお腹が一杯になってきていたが、ここでうどんを食べねば、と
お勧めのかけうどん(かけかぶっかけがお勧め、という自信!)を締めに頂いた。

さぬきうどんよりも若干柔らかいが腰もしっかりした手打ちうどん、
出汁もしっかり、美味しく頂きました。頼んでよかった。

ご夫妻の息もぴったり、美味しい料理に美味しいお酒、楽しい会話と
福島に行ったらまた訪れたいお店でした。

2013/09/29

おくのほそ道

今回の旅行で訪れた福島、松島と、松尾芭蕉が訪れたルートと一部重なっていた。

「智恵子抄(新潮文庫)」と一緒に「おくのほそ道(CARTA2012年初夏号付録)」を
持ち歩いてみた。

飯坂温泉駅前にて

二本松

『二本松より右にきれて、黒塚の岩屋一見し、福島に宿る。』

白川の関は新幹線で飛び越えた。
郡山から福島までは、東北本線の普通電車で。

二本松が出て来たのはこれだけ。


飯坂温泉


『其の夜、飯塚にとまる。
 温泉あれば、湯に入りて宿をかるに、土座に筵を敷きて、あやしき貧家なり。
 灯もなければ、ゐろりの火かげに寝所をまうけて臥す。』

美術館に行くのにもお世話になった福島交通飯坂線の終点は、飯坂温泉駅。
芭蕉も宿泊したのだが、土間に筵を敷いて囲炉裏の回りで寝ている。
夜に雷雨が激しくて雨漏りに見舞われ、ノミや蚊にくわれて寝れない、と
散々だった様子が書かれている。

飯坂温泉湯ったり切符を購入して、旧堀切邸・飯坂大正ガラス美術館・
葵館の日帰り温泉に浸かるなど、半日のんびりしたが、鄙びた温泉街。
福島駅から23分と近いので、日帰りで温泉も楽しめる観光地だった。


松尾芭蕉が浸かったされる鯖湖湯。
現在は共同浴場として入浴可能。

松島

『抑ことふりにたれど、松島は扶桑第一の好風にして、凡そ洞庭、西湖に恥ぢず。
 (中略)松の緑こまやかに、枝葉汐風にふくたわめて、屈曲おのづからためたるが如し。
 其の気色窅然として、美人の顔を粧ふ。』

松島の風景はべた褒め、海の見える宿の部屋から、風景を楽しんでいる。



五大堂からも景色を楽しんだのかな



2013/09/28

あー松島や

最終日は、仙台を経由して松島へ。
塩釜~松島を遊覧船で、松島観光をば。

ちなみに宮城県に行ったのは、今回が初めてだった。




ネットで予約すると10%値引きとあったので、スマホ経由で予約したが、
本塩釜駅を下りた所で、同じ値段で販売してた・・・。

塩釜から松島までは、芭蕉コースと名前が付いている。
奥の細道を持って行っていたので、確かめてみると確かに
塩釜から松島までは船で移動している。

浮きドックのため、津波の被害が少なかった塩釜の乗り場

チケットとかっぱえびせんを一袋もらう。

おやつ?かと思いきや、遊覧船に付いてくるかもめにあげるためだった。
かっぱえびせんをあげるから、付いて来るのか。

かもめを引き連れて、塩釜マリンゲートを出発。

松島までの約50分の船旅、松島って、松の島だったのか、
と極々当たり前のことを感じるぐらい、松が密生する島の数々。






船内では、ガイドさん(温泉旅館で言うところの女将さん?)が、笑いを交えて
島の説明をしてくれる。

そんな中でも、島があるお蔭で松島湾内に大きな津波が来なかった、とか
あの島の上の所まで津波が来た、とか、地震発生時も遊覧船に乗っていて、
揺れはわからなかったが、船底をゴツゴツと叩く音で地震に気付いた、
今日も地震があっても皆さんは安全ですよ、など地震被害についても教えてくれた。

松島の島を侵食しているのは、波ではなく風だそうだ。
どれくらいの時間が掛かったんだろうか。

松島到着。

日本三景、残るは宮島だな。

松島からも湾内クルーズや塩釜行き遊覧船が出るので、
乗り込む観光客でごったがえしていた。

牛タン・松島ビール・ずんだ餅を味わい、歩いて五大堂・瑞巌寺を観光。
仙台空港経由で、今回の旅行を終えた。



瑞巌寺の本堂が改修中だったのは残念。
参道には、洞窟が立ち並ぶ。

2013/09/26

「若冲が来てくれました」 プライスコレクション 江戸絵画の美と生命展

二本松から東北本線に乗り、更に北上し、福島駅に到着。

「若冲が来てくれました」展は日曜日に見に行くつもりだが、
チケットを買っておこうと、タクシーで福島県立美術館に直行した。
チケットを買う行列が連日長いので、購入したチケットは
期限内であればいつでも入場可能、先に買ってもいいですよ、
と美術館ブログで告知があったので。

ちなみに美術館までは福島交通飯坂線で、福島駅から2駅、「美術館図書館前駅」下車。



翌22日の9時前に、再度美術館にやって来た。




江戸時代の絵師である伊藤若冲作品の最大のコレクターであるジョー・プライス氏は、
2006年に「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」を成功させ、日本でも若冲の名を
広めた。

2011年3月11日の東北大震災と原発事故の映像をテレビで見たプライス夫妻は、
強いショックを受けたそうだ。

そんな中、瓦礫の中から顔を出した梅の枝に、白い花が咲く光景に涙を流した悦子夫人。

二人が集めたコレクションを被災地で巡回展示できれば、この梅と同じ慰めと安らぎを
皆さんに送り届けることができるかも、と今回の展覧会が実現した。

9時前からチケット購入の行列が。

前日にチケットを購入していたお蔭で、すんなりと入館。
9時30分からの開場と思っていたのだが、既に開場されており、早速鑑賞開始。

最も見たかった「鳥獣花木図屏風」。

8万6千ものマス目に色づけして描かれた作品、気の遠くなるような作業だったろう。
一番に目に飛び込む象の他、鳳凰といった想像上の動物や身近な動物達が
仲良く暮らしている風で、正に楽園、今回のテーマにぴったりな作品だ。

これを見るだけでも、福島に駆けつけた甲斐があった。


伊藤若冲だけでなく、江戸時代を代表する画家、曽我蕭白・長沢芦雪・酒井抱一の
作品も合わせて展示されている本展覧会。

長沢芦雪 「白象黒牛図屏風」 
足元の白い犬が可愛いとツイッター上でも大人気に

これまであまり興味を持って見たことがなかったが、森狙仙の描く猿に
感心したり、細見美術館やミホミュージアムに行って他の作品も見たいなあ、
という気持ちにさせられた。


今回の展示会で感心して、他の展覧会でもやって欲しいことが。

・わかりやすい作品の名前
東北の子供たちに見てもらいたい、という目的のために
作品名を付け直していた。

「鳥獣花木図屏風」
→花も木も動物もみんな生きている」

「白象黒牛図屏風」
→白いゾウと黒いウシ

「猿図」
→ハチを見上げるサル

作品の意図する所をずばり名前に付けていたので、大人にもわかりやすい。
「週間こどもニュース」を見てる気分だった。


・作品が近い
美術展には、絵の細かい部分を見るためにオペラグラスを持参しているが、
ほとんど必要ない近さで鑑賞できた。

また、「鳥獣花木図屏風」はガラスケースなしで鑑賞。


9月23日で終了した福島県立美術館での展覧会には、15,592人が訪れた。
県立美術館の企画展としては、最高の入場者数とのこと。

9月23日のブログには、「満員御礼」として、これだけの大人数を迎えた経験がなく、
不手際があったが、暖かい声援が励みになったと来場者に対する謝意が書かれている。
http://d.hatena.ne.jp/artmuseum_fukushima/touch/20130923/1379929696

プライス夫妻、福島県立美術館のスタッフの皆様、良い展覧会を開催して頂き、
有難うございました。

15,592分の1人になれたことが、幸せな気分。

2013/09/24

ほんとの空 - 智恵子抄 -

「若冲が来てくれました プライスコレクション 江戸絵画の美と生命」展を見に、
3連休を利用して、福島を訪問。

それについては、後日アップするとして、まずは二本松訪問から。

「智恵子抄」の作者 高村光太郎の奥さんである智恵子の出身地であり、
智恵子が言う所の「ほんとの空」を見てみたいと思ったからだ。

「智恵子抄」に初めて触れたのは、高校の国語の授業だ。
内容もさることながら、その時の国語教師が話したことを、今も覚えている。

『(30代だったと思うが)私よりみんなの方が感受性が豊かで、
感受性が豊かな内に、色々吸収した方がいい。
また歳や置かれている状態によっても物の受け取り方は違うものだ。

(新婚だった女性の先生だったが)結婚後に、「梅酒」を読んだら、旦那の事を想い
物凄く重たく感じた』

高校生の自分は、確かに同じ本を読んでも、同じように感じるとは限らない。
同じ本を何度も読んで、その時々で感じ方がどう違うのか、チェックすると
面白いだろうなあと、「智恵子抄」をその本に決定。
早速新潮文庫を購入したのだった。


東北本線・二本松駅で下車、タクシーで5分程で、智恵子の生家・記念館に到着。


智恵子の生家 明治初期の作り酒屋を復元

夕方には福島市内に入っておきたく、時間の都合上、先に智恵子の杜公園に
タクシーで直行した。


「樹下の二人」の詩碑

『あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川

ここはあなたの生まれたふるさと、
あの小さな白壁の点点があなたのうちの酒庫』

週間天気予報では、晴れ。快晴で訪れることができたのも幸運だった。
みはらしの広場の展望台から、阿多多羅山と阿武隈川を望む。

正面が安達太良山(阿多多羅山)

『智恵子は遠くを見ながら言ふ、
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。』

安達太良山と反対側を振り向くと、阿武隈川が。

真ん中に見える橋の辺りが、阿武隈川
身体が丈夫ではなかった智恵子さんは、よく故郷に戻ってきていたという。
この青空を見に、この空気を吸いに帰郷していたんだろうなあ。

公園から生家までは、下りで15分程度、「愛の小径」と名付けられている。
この道を語らいながら往復した二人の姿が思い浮かぶ。

愛の小径

「樹下の二人」の詩碑の写真を撮っていると、通りがかった地元のご夫婦に、
妻が生家までの道を教えてもらっていた。
曰く、紫陽花の花をずっと追っていけば良い、とのこと。

もちろんもう枯れてはいたが、道沿いにずらっと紫陽花が植えられており、
これから紫陽花を見ると、二人のことを思い出しそう。

高校生の時に「梅酒」を読んでも、フーんという感想だったが、
結婚後に読んだら、これをあなたのためにという智恵子さんの想いが伝わってきた。

今回の旅行にも「智恵子抄」を持って行って読んでいたが、
今まではひっかからなかった「夜の二人」が気になった。

『私達の最後が餓死であらうといふ予言は、
しとしとと雪の上に降る霙まじりの夜の雨の言つた事です。
智恵子は人並みはづれた覚悟のよい女だけれど
まだ餓死よりは火あぶりの方をのぞむ中世期の夢を持つてゐます。
私達はすつかり黙つてもう一度雨をきかうと耳をすましました。
少し風が出たと見えて薔薇の枝が窓硝子に爪を立てます。』

記念館の写真で見たあどけない童顔からは、火あぶりを望む強さはうかがい知れなかった。
女性の芯の強さなのだろうか。