夏風すずし ~ 河原で読書  こんな時 何を読んだらいいだろう? ~


イキったことをしてしまった・・・

バスで出町柳へと戻ってきた。

さて、映画開始時間まで約1時間となった。
どこかでコーヒー飲んで本でも読んでるか、と思ったが、
この間プレーゴ藤吉の川床席から見かけた、鴨川河原で本を読む人が
居たのを思い出した。

河原で読書もいいかも。暑くなければだが。

鴨川デルタ近く、鯖街道口の碑の脇から、河原に降りてみる。

セッタだったので、鴨川に足を浸してみる。
流れてない箇所はぬるい・・・

意外と風が吹き抜けている。
ベンチや橋の下でくつろいでいる家族連れも見られた。

空いているベンチを発見し、腰を下ろしてみると、
結構涼しい。

かなりの風が吹きぬけ、これなら本を読むことができる。




さて、どの本を読もうか。
古本市やホホホ座で購入した本は、袋にしまってデイバックに放りこんだので、
家から持ってきた本にする。

と、その本は・・・

会社近くの古本屋で買った


「誕生日の子どもたち」 トルーマン・カポーティー 著 
            村上春樹 訳

うわー、めっちゃ格好つけたチョイスだー。
たくさん本を買うだろうから、積読本の中で一番薄い本を
選んだだけだったのだが、よりにもよってカポーティーかい。

などと言い訳がましいことを考えながらも、取りあえず読み始めるのだった。

こんな文章で始まる。

『昨日の夕方、六時のバスがミス・ボビットを轢いた。
それについて何をどう語ればいいものか、僕にはよくわからない。
結局のところ、彼女はまだ十歳にすぎなかったわけだが、それでもこの町の
人間で、彼女のことを忘れてしまえるものは一人としていないはずだ。』
(文春文庫 2009年6月10日第一刷 P.9)

既に1万歩以上歩いてたこともあり、寝転がると気持ちがいいかも、
とデイバックを枕に寝そべってみる。

うん、気持ちいい。


仰向けになって本を読み続ける。


本の向こうに夏空が広がる

あっという間の1時間弱だった。



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