2022年10月の読書

 







10月の読書メーター

読んだ本の数:25
読んだページ数:4090
ナイス数:282

THE BIG ISSUE JAPAN441号THE BIG ISSUE JAPAN441号感想
特集 いいね オーガニック給食 / スペシャルインタビュー ソフィア・ノムヴェテ / アフガニスタン、タリバンの脅迫で国外に逃れたスター歌手 / 抵抗と自由の凧 大空に舞い上がるアフガニスタンの凧
読了日:10月29日 著者:ビッグイシュー日本

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。感想
著者はギリシャ 財政危機時の財務大臣。格差に疑問を持つ娘に経済を語るという形式で、経済と世界の成り立ちを説く。農作物の余剰から始まった。債務が利益を生む、通貨と信用と国家の後ろ盾、交換価値が全ての「市場社会」。とても読みやすく刺激的な経済書。
読了日:10月29日 著者:ヤニス・バルファキス

母ふたりで“かぞく”はじめました。母ふたりで“かぞく”はじめました。感想
同性パートナーとお互いの連れ子3人を育てるようになった経緯から、母2人・子ども3人の家族を作る葛藤・悩み、子育てするLGBT団体立ち上げ、同性婚集団訴訟の原告の一人になるまでが書かれている。パートナーの娘の反発に悩み、LGBTの問題ではなくステップファミリーとしての悩みであると気づく辺りは本質をついていると感じた。 著者の息子が思春期になりパートナーに「俺にあれこれ言うな!親でもないくせに!」と言い放った返しが、「親でもないのに、こんだけやってもらって、むしろ感謝しろ!」。なんて素晴らしい言葉だ。
読了日:10月26日 著者:小野 春


共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る共感SNS 丸く尖る発信で仕事を創る感想
Audibleにて。元アイドルの著者がインフルエンサーとなる過程で実行したノウハウを披露してくれる。 ・熱狂的なファンを作る・タグ映え・共感を熱量の高い応援に変える・ブランドを作る
読了日:10月26日 著者:ゆうこす


自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く感想
題名・表紙からは子育ての読み物かと思ったが、しっかりとした仮説・調査と考察が展開。臨床発達心理士の奥さんの「自閉症の子どもって津軽弁しゃべんねっきゃ(話さないよねぇ)」の一言から研究がスタート。言葉の習得に関わる社会的・認知スキルとして「共同注意」「意図的行為の模倣」が挙げられ、定型発達児は役割交代を伴う模倣の表出も伴い言葉を学ぶ。ASD児はこのような他者の心的理解に対するより深い洞察・理解が苦手で「自己化」・方言の社会的機能説を合わせて方言を話さないのではないかとの考えに辿り着く。
読了日:10月24日 著者:松本 敏治


論語絵本論語絵本感想
論語をカテゴリー別(よろこび・まなぶ・はたらく・まじわる・ひとびと・せんせい・いきる・おもう)に和訳と共に掲載。版画風の挿絵付き。
読了日:10月23日 著者:


その本はその本は感想
ほとんど目が見えなくなった本好きの王様から、世界のめずらしい本を知っている人を探してその本の話を聞いてきてくれと依頼された2人が夜ごと語る「その本」のストーリー。視点が独特、考えされる・笑いあり涙あり、二人の特徴がよく出てる話の数々。オチも効いてる。第7夜・第12夜が好き。本を読みたいと思うのは誰かの想いに出会いたいという気持ちがあるのかもしれないと感じた。本棚の片隅に入れておきたい。
読了日:10月23日 著者:ヨシタケシンスケ,又吉直樹


とろける鉄工所(1) (イブニングコミックス)とろける鉄工所(1) (イブニングコミックス)感想
無料電子版にて。町工場の溶接工あるあるが盛りだくさん。ご近所のサラリーマンの奥さん達との井戸端会議の話題が、北さんの奥さんだけ次元が違う(鉄粉が洗濯機に溜まる、目で気になるのが、ドライアイではなく目玉が日焼する、など)のが好き。
読了日:10月20日 著者:野村宗弘


ははがうまれる (福音館の単行本)ははがうまれる (福音館の単行本)感想
精神科医である著者自身の出産・子育て経験を交えた子育てに関するエッセイ集。NHK 「理想的本箱」を見て手に取った。視点を入れ替えるのが上手い。〇子供の誕生日は母の「出産記念日」。出産で死なずに子供に出会うことができた記念日。 企業における人材育成にもつながる記載にたくさん出会った。〇見守ることと見張ることの違いはどこにるのだろう。どちらも子どもの安全を願っての行為である。自分の評価基準に子どもが届いていないと思うとき、子ども一人では対処できないと思うとき、「見守る」が「見張る」に変わる。
読了日:10月20日 著者:宮地 尚子


お茶にごす。(1) (少年サンデーコミックス)お茶にごす。(1) (少年サンデーコミックス)感想
無料電子版にて。周りが恐れる不良学生が茶道に触れていく、という定番のテーマではある。実は心根はそんなに悪くはなさそうだが。
読了日:10月20日 著者:西森博之


時間は存在しない時間は存在しない感想
過去から未来へ一定に誰にも等しく流れていると思っている「時間」は存在しないという衝撃的なスタート。場所によって時間の速度が違い、過去から未来へは一定に流れるような普遍的な「時間」は物理的には存在しないが、何故そう感じられるのかという考証を「ループ量子重力理論」から行った。エントロピーの増大が過去と未来の差を生み出し、人類の脳は過去の記憶から未来を予測しようとする仕組みを持っているため、過去から未来への時間の流れを感じる。理論物理学の本の中ではとても分かりやすく、この世界の違う様相を見せてもらった。
読了日:10月20日 著者:カルロ・ロヴェッリ


THE BIG ISSUE JAPAN440号THE BIG ISSUE JAPAN440号感想
『販売者応援3ヵ月通信販売』スタート。 特集 “あなた”と生態系をつなぐ“うんち” / スペシャルインタビュー スティーヴン・キング / “ごみ”で演奏、ドイツ各地で公演『リサイクリング・コンチェルト』 / 表現する人:奥村巴菜さん 小さな命の存在に気づかせる、陶器の虫
読了日:10月16日 著者:ビッグイシュー日本


空母いぶき(2) (ビッグコミックス)空母いぶき(2) (ビッグコミックス)感想
無料電子版にて。中国軍が尖閣諸島と先島諸島に上陸、島民が制圧下に。自衛隊に死者が出るなど徐々に状況が悪化する。何年後かにあってもおかしくないような流れになってきた。
読了日:10月15日 著者:かわぐちかいじ,惠谷治


拝啓人事部長殿(サイボウズ式ブックス)拝啓人事部長殿(サイボウズ式ブックス)感想
Audible にて。トヨタで閉塞感を感じ3年で退職。サイボウズに転職し日本の大企業の閉塞感をどうしたら 無くせるかという問いに、12社を取材し日本企業の人事部長への手紙形式で問いかけた一冊。デジタルネイティブ世代にとって知りたい情報はネット検索で手に入れるのが当たり前になっているが、日本の大企業はそうはなっておらずインターネット式発展、情報共有が重要ではないかとの問いかけ。 日本企業の人事施策ー全員平等ーになった歴史から、他社事例を取材した内容も加えて情報共有にまでたどり着いた流れはわかりやすい。
読了日:10月13日 著者:髙木 一史


空母いぶき(1) (ビッグコミックス)空母いぶき(1) (ビッグコミックス)感想
無料電子版にて。アメリカが極東アジア和平への関与を弱める中、海上自衛隊と中国軍が尖閣諸島で軍事衝突へ、という1巻。
読了日:10月13日 著者:かわぐちかいじ,惠谷治


メタ認知-あなたの頭はもっとよくなる (中公新書ラクレ, 755)メタ認知-あなたの頭はもっとよくなる (中公新書ラクレ, 755)感想
メタ認知を駆使した頭の使い方を紹介。メタ認知を促すための訓練として、説得力のある文章を作ることと自分の意見とは違う意見に接する機会を作る「意見文作成トレーニング」が興味深かった。
読了日:10月13日 著者:三宮 真智子


マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)マイホームヒーロー(1) (ヤングマガジンコミックス)感想
無料電子版にて。平凡なサラリーマンが最愛の娘を守るために殺人まで犯すが、どんどんと坂道を転がっていき止まらなさそうなのが怖い。
読了日:10月12日 著者:山川直輝,朝基まさし


すいません、ほぼ日の経営。すいません、ほぼ日の経営。感想
糸井重里にほぼ日の経営についてインタビュー。 職人肌の一人の仕方から組織での仕事へ切り替える中で作り上げた経営哲学。事業・組織・採用・育成・上場・社長とはなど、独自の感覚が現れているようだが、昨今言及されているウェルビーイングに通じるように感じた。行動指針 「やさしく、つよく、おもしろく。」の順番に共感。
読了日:10月11日 著者:川島蓉子,糸井重里


車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。: (小学館)車いすでも、車いすじゃなくても、僕は最高にかっこいい。: (小学館)感想
Audibleにて。東京パラリンピック 車いすバスケ 銀メダルメンバーである著者の26年の人生を綴る。二分脊椎症で生まれ、12歳の時の手術で車いす生活に。初めて車いすで学校に行った時に、担任の先生や友達に「車いす、かっこいいな!」と言ってもらえた時から銀メダルまでの道がスタートした気がする。言葉って大切だ。 『「障がい者になってよかった」とは思わないけれど、 生まれ変わっても、僕は間違いなく今の人生を選ぶ。』
読了日:10月09日 著者:古澤 拓也


THE BIG ISSUE JAPAN439号THE BIG ISSUE JAPAN439号感想
特集 コロナ禍、医療崩壊と再生 / スペシャルインタビュー ミューズ / マット・ベラミー / 表現する人:おりぐちだい さん カワイイけど意外とリアルな「封筒魚」 / フードバンク関西、コロナ禍で子育て世代の直接依頼が増加
読了日:10月08日 著者:ビッグイシュー日本


短歌遠足帖短歌遠足帖感想
歌人穂村弘・東直子が5人のゲスト(岡井隆・朝吹真理子 藤田貴大・萩尾望都・川島明)と吟行(井の頭公園・鎌倉・東京タワー・上野公園・大井競馬場)。ゲストには優しいが、歌人二人は結構ガチで添削し合ってる。 年齢割る二足す七とは理想的愛人年齢 モモンガ飛んだ 穂村弘 / 赤ペンをゆらゆらさせておじさんが「生まれた時点で負けてんだよな」 穂村弘 / 青空に雲湧きあがるはるかなる競麒麟の歓声のように  穂村弘
読了日:10月07日 著者:東直子・穂村弘


白い衝動白い衝動感想
第20回大藪春彦賞受賞作。スクールカウンセラーの主人公の元に殺人衝動を告白する生徒が現れる。同時期に連続一家監禁事件を起こし出所した犯罪者が同じ町に住んでいることがわかり、地域からの追い出し騒動が巻き起こる。追い出しの黒幕はというミステリー要素よりも、悪との共存はあり得ないのか、悪とは何であるのかという哲学的なテーマが中心。読み応えがあった。
読了日:10月06日 著者:呉 勝浩


事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学感想
人を説得する際に、客観的な事実・数字は他人の考えを変える武器にはならない所かかえって逆効果になることなど、他人に影響力を行使する際に陥りがちな罠と避ける方法を認知神経科学の研究結果から紹介。 ・事実であっても自分に悪い事実は受け入れられない ・快楽が人を動かす ・自分で選択できる(と思うと)やる気にさせることができる ・良い情報を知りたがる、悪い情報には耳をふさぐ ・周りの意見に左右されやすい など、大変為になりそう。
読了日:10月04日 著者:ターリ シャーロット


草枕草枕感想
Audibleにて。 「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい」 ここだけは知っているものの、どんな話だったかと聞いてみた。山奥の温泉宿にやって来た青年と温泉宿の娘との邂逅。 ストーリーと言えるものも少なく、漱石の自然論・芸術論が反映した紀行文という感じだった。
読了日:10月04日 著者:夏目 漱石


四国八十八ヵ所歩きへんろ 平成娘巡礼記 (文春新書)四国八十八ヵ所歩きへんろ 平成娘巡礼記 (文春新書)感想
最後の瞽女と言われる小林ハル氏らに師事した著者が、大学卒業時に、瞽女の旅の追体験のために四国八十八カ所歩き遍路した時の記録。三味線を奉納演奏しながらのお遍路、楽器を持っての歩き遍路は大変だ。女性カメラマンとの2人旅、生理や不審者の注意など、女性の歩き遍路の現実も描かれている。
読了日:10月01日 著者:月岡 祐紀子

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