プノンペンにもカジノが存在した。
NAGAホテルという川沿いの高級ホテルの一階にそれはあった。
スロットマシンからルーレット、何かわからないがカードゲームまで
多種多彩。
上の階にはVIPルームまであるそうだ。
アジア人観光客が札を握り締めて熱くなっていたのが、面白かった。
中に入るとカンボジアにいる気がしなかった。
そばの大食いの賭けで家を建てたと言われるそば清の話。「蛇丸草」の話と同じで、うわばみが人間を丸呑みした後で、食べた草を消化剤だと思っていたら、人間を溶かす草だったと言うサゲ。
そばが羽織をきて座ってたってのは、ビジュアル的に可笑しい。
最後にサービスで踊っていたのは珍しい。昇太は歌を歌ったが、以外にサービスしてくれるものなのだろうか。
桂米朝のお弟子さん。真面目そうに見え、師匠の芸をしっかりと受け継いでいる感じを受けた。
この話も恋煩いがテーマ。治すには、辰年生まれ・辰の刻生まれという時が揃った人間の肝を煎じて飲むといいと聞いた。
なんと自分のたった一人の妹が、ずばりの人間だということに気付いた。
昔世話になった人の息子が病んでいるために、恩返しとばかり、寝ている妹を刺し殺そうとするが、踏み切れない。
すると目を覚ました妹、包丁を握った兄に気付いた。
芝居の稽古という言い訳を信じた妹は、肝をつぶしたと一言。
これで肝を取らずに済んだというサゲ。
妹を前に包丁を握り、逡巡する場面が山場。
昭和44年の映像で、まだ白黒だ。
話は少しSFで、ある商家の若旦那が夢の中で、向島の未亡人と酒を酌み交わし、いい雰囲気になったと聞いて穏やかじゃない。
義父である御隠居に、同じ夢を見て、未亡人に意見してくれという無茶を言った。
無茶苦茶だが、嫁の勢いに負けて、床に就いた所、巧い具合に未亡人と出会うことができた。
燗を付けるのに時間が掛かるからと、冷や酒を勧められるが、冷やは粗相するからと、断るが相手もしつこい。押し問答するうちに、嫁に起こされた。
「しまった冷や酒を飲んでおくんだった」
各人の演じ分けが素晴らしく良く、話にすーっと入っていくことができた。