立川談春独演会 2012年7月 @森ノ宮ピロティ

2012年7月31日(火) @森ノ宮ピロティ

4月以来、今年2回目の談春独演会に。

今回の2席は、6月の神戸公演の際に希望を聞き、「包丁」「紺屋高尾」。
どちらも談春で聞いたことがある噺、両方ともトリのネタにしていい
長いネタである。

何故?と思ってたが、談春も神戸が悪いんです、
「包丁」が神戸牛のすき焼きで、「紺屋高尾」がステーキ、
すき焼きの後でステーキを食べてもらい、この選択をしたことを
後悔させます(笑)と、熱帯夜の牛肉祭りが開かれた。

「包丁」
2010年京都の独演会以来2回目。
http://hynkapi.blogspot.jp/2010/04/blog-post_29.html

マクラが良かった。

落語には、この話はこの落語家しかできない、という売り物という
言葉があるらしい。
「包丁」は、6代目圓生の売り物だった。

談志が30代の頃に、「包丁」やると言いだし、談志が包丁をやると話題になり
チケットも売れた。
高座の3日前にようやくテープを聞くと、このネタはできない、圓生師匠の噺だ、
と談志。
そんなこと言ったって、チケットは売れてるし、中止するわけにはいかない。
それを談志に言うと、代演を立てるという。しかも圓生師匠に頼むと(笑)。

本当に頼みに行って、喜んで受けてくれた圓生師匠。
当日、高座に上がるなり、「包丁」はできません、代演を立てますと
行ってすぐに引っ込んだ。
当然、客はどうなってるんだ!という雰囲気になった途端に、
圓生の出囃子が鳴り、またまた騒然。

やっぱり客は圓生師匠の方が聞きたかったんだ、という談志が
楽屋でつぶやいてたらしい。

談志の弟子では、談春と志らくの2人しか、「包丁」はやってないらしい。
共に真打昇進試験に掛けた噺とのこと。


「紺屋高尾」
2009年サンケイブリーゼ以来2回目。
この時は新型インフルエンザ騒ぎの最中だったなあ。
http://hynkapi.blogspot.jp/2009/05/blog-post_7411.html

何度聞いても良い話だなあ、という感想。
全く現実的ではないと思われた久蔵の一途な想いが、
高尾に届いたのだが、久蔵が幸せなのか、こんなに惚れられた高尾が
幸せなのか、哲学的な事を考えた一席だった。

と言うのも、前回は久蔵の思いが苦しくなるほど伝わってきたのだが、
今回は抑え気味だったかな。
2009年のサンケイブリーゼでは、ちょうど久蔵の顔が向く延長線上に
席があったのも一因かも。

終了は、21:30過ぎ。たっぷりと牛肉を頂いた。

最後は希望を聞いていたが、希望を聞かないで、
難しくて面白くない噺をどんどんやって欲しい。


コメント

てれっとテレキャス さんの投稿…
談春見に行こうと思って調べたら、
なかなか土日にこっちでやってないんですね。

是非、見に行ってみたいものです。
貧家ピー / hynkapii さんの投稿…
こちらは回を重ねる毎に客が増えてきてるような
気がします。

一度行って見てください。