読んだ本の数:30
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「滅びの前のシャングリラ」を読んで、何十年振りかの再読。1週間後に隕石が激突して人類滅亡という事は、さらっと触れられているのみ。桂子が鎌倉までの道中で出会う女性の異常性を際立たせる単なる舞台装置。しかも、現実世界は既に異常であり、1週間後の人類滅亡は、その事を浮き上がらせるためのもの。21歳でこれを書いたとは恐るべし新井素子。夢と現実のはざまに生きる智子の事は覚えていたが、出会ったその他の女性を覚えていなかった事にちょっとショック(チャイニーズスープを忘れていたとは・・・)。
読了日:05月29日 著者:新井 素子

週刊文春連載の書籍化。マンガに絵本、俳句・短歌に小説と幅広い読書ガイドではあったが、エッセイのように読めた。松本清張が俳句に親しんでいたとは知らなかった。
読了日:05月29日 著者:穂村 弘

社員を直接雇用から個人事業主として契約ベースの取引に変更する取り組み。ともすると人件費削減策と捉えられそうだが、就業規則に囚われない主体的な働き方・基礎控除以上の経費計上による手取り額アップなど、社員側にもメリットが生まれる。会社員とフリーランスの良いトコ取りできる制度を作り上げている。人生100年時代と言われ始めた時代において、優秀な社員に長く仕事に従事してもらう方法論の一つとして面白い。社員の不安を払拭するために、一番大事なのは社員と会社、特に経営者との信頼関係だろう。
読了日:05月28日 著者:

作業服専門店からアウトドア・アパレルトップメーカーの先頭に立ったワークマン発展の過程を創業からコロナ禍の昨年までをルポ。現専務の土屋氏の入社が契機となり、大きく発展を遂げた。原価率65%、データ経営、高品質・安価のPB商品開発、親子で引き継がれるフランチャイズ店など、他のではあまり聞かれないようなユニークな成功の秘訣に触れることができる。
読了日:05月25日 著者:酒井大輔

売春防止法施行(1958年)後も転業旅館として営業中の元遊郭を豊富な写真で紹介。2階に上がるためや顔見世の役目を果たす「階段」が印象的な建物が多い。 外国人観光客に人気の宿もあったが、コロナ禍で厳しい状況に直面していることだろう。
読了日:05月24日 著者:関根 虎洸

観戦者向けのカーリングガイド、マンガでわかりやすく解説。選手同士のコミュニケーション内容、プレー中に伝えている用語の解説、スキップのシグナルなど、結構勉強になった。
読了日:05月23日 著者:

「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」世界で、繰り広げられるドラマ。突飛な設定の良さ、よくある設定で家族や愛する人や大切なモノが浮き上がる。「52ヘルツのクジラたち」よりも好み。自分に戻った路子に、ようやく繋がった電話口で次々と喋る家族の言葉が良かったなあ。何十年かぶりに「ひとめあなたに」を読み返そう。
読了日:05月21日 著者:凪良 ゆう

シリーズ20周年記念の一冊。空想科学読本を読んで理科の先生になった人も出るくらいなのか。「正義のためかもしれないが、地球を滅ぼしかねない愚行ランキング」/「人々に多大な迷惑をかけたと思われる科学者ランキング」といった様々なランキング形式で紹介される。ウルトラ水流も科学的に危ないとは、ジャミラも浮かばれない。
読了日:05月20日 著者:柳田 理科雄

特集 コロナ禍で考えた“民主主義” / スペシャルインタビュー 柳楽優弥&田中泯 / 「気候危機で問題なのは人間の存在でなく行動」グレタ・トゥーンベリ
読了日:05月19日 著者:ビッグイシュー日本

33歳で癌宣告を受けた遼賀と母親・弟、職場の後輩、同級生の看護師らのストーリー。登場人物のほとんどが良い人ばかりだ。弟・恭平とは本当の兄弟ではないが、両親を含めて兄弟としてちゃんと家族になろうと強く願い続けてきたから仲がいいのだという点は、血の繋がりと関係なくそうだと思う。登山靴のオレンジ色がずっと頭の中に残る小説だった。
読了日:05月18日 著者:藤岡 陽子

石油燃料を使った拡大を前提として資本主義からの脱却をエネルギーの観点から説く。人口が減少する日本において、上手く縮んでいくための一つの手段に感じた。
読了日:05月18日 著者:田村 八洲夫

「鈍くても遅くても、とにかく前に進め」 何よりも著者が前向きで明るい。この明るさが成功を引き寄せるのかもしれない。 「ロマン」「ビジョン」「意欲」「執念」「好奇心」という 5つの原則がキー。その中でもロマンを持つ事が一番の基礎になりそう。 「今の仕事に全力投球できない者は、希望するポストに移っても、満足な仕事はできない」 「まず命令を果たせ。次に期待を果たせ。そしてさらにそれを上回れ」
読了日:05月14日 著者:似鳥昭雄

7年ぶりの長篇小説か、さすがの山本文緒、こんなに重厚な感じだったっけと思いながらも、面白さは変わらない。友人たちが指摘するように都の幼さみたいな部分にイライラしながらも、仕事・結婚・介護、主人公・都と一緒にオロオロしたり、悩んだりした。 日本の行く末はこんな感じになっていくだろう。
読了日:05月12日 著者:山本 文緒

アイスランドを舞台に、モノと会話できる主人公が探偵業を営む。祖父を含めて特殊能力をもっているようだったり、ちょっと不思議な世界観。日本で別れた弟の再会から、サスペンスな展開に進んでいくとは思わなかった。
読了日:05月09日 著者:入江 亜季

著者らしい自虐ネタに溢れるエッセイ。小学校の卒業文集にあだ名を書く欄があり、あだ名がなかったので「ホムラ」と書いて自爆したというエピソードが微笑ましい。
読了日:05月08日 著者:穂村 弘

ファシリテーションが本書の主目的になっているが、要求理解が困難な理由(言葉・抽象度・意識の壁)、右向き・左向きの思考は、把握しておきたい。上司も部下も常に自責でいなければならないという指摘が、何気に一番大切ではないか。誤字・脱字が目立つのが残念。
読了日:05月08日 著者:芝本 秀徳

精神的には人間(エルフ)が未熟な感じだが、千年も生きていたフリーレン。努力は惜しんでいないし、あっという間の10年と言いながら共に闘ったヒンメルの立ち居振る舞いが、言動にうつっていたり、フリーレンのキャラが深まってきた一巻だった。
読了日:05月05日 著者:

狩集家遺産相続編、完結。記憶喪失の爆弾魔、元刑事のコールドケース編に新たな登場人物も。爆弾魔の話は、ナイツの漫才でこんなネタがあったなあ。
読了日:05月05日 著者:田村 由美

部材調達からエンドユーザーまで繋がるサプライチェーンから、不特定多数の調達先・納品先と自由につながることができるサプライ・「ウェブ(=クモの巣)」への進化の現状と将来を解説。既にスタートしているサプライウェブプラットフォーマーの実例も豊富に紹介されている(物流・製造・ユーザー・リスクマネジメント各プラットフォーマー)。 現在の延長線上では対応が難しいと思われる2030年以降のニューノーマルな世界をできるだけ予測して、時には既存の市場を捨ててまで対応できなければ、企業として生き残るのは相当難しいだろう。
読了日:05月05日 著者:小野塚 征志

魔王城があるエンデを目指す旅に出たフリーレンとフェルン。アイゼンの弟子シュタルクを戦士として仲間に加えて、新パーティーが揃ってきた。 歴史上でもっとも多くの魔族を葬りさった魔法使いという題名の意味が明らかに。
読了日:05月04日 著者:

スペシャルインタビュー ソフィア・ローレン / 特集 “渡り”と“回遊” / 香港 過去を追悼し、未来に一縷の望みをかけたい / 『SNS-少女たちの10日間-』ヴィート・クルサーク監督
読了日:05月04日 著者:ビッグイシュー日本

ラグナルを亡くし、神父との話の中でクヌート王子が覚醒する。トルフィン・アシェラッド・トルケルを率いて、父の元へ。俄然面白くなってきた。
読了日:05月02日 著者:幸村 誠

クヌートが跡目争いに巻き込まれていたことが明らかに。ピンチに陥ったアシェラッドを救う事ができるのか、トルフィン。
読了日:05月02日 著者:幸村 誠

10年をかけて魔王を倒した勇者パーティーの後日談。人間よりも寿命が長いエルフ・フリーレンの目線で物語が進む。人間とエルフの時間軸の違いを上手く利用して、フリーレンが10年という冒険の意味の再確認・価値観の再構築が行われていく。設定が上手い。
読了日:05月02日 著者:

ライツヴィルシリーズ 1作目の新訳版。結婚式直前に失踪したが3年ぶりにライツヴィルに戻ってきたジム。予定通りノーラと結婚するが、ジムの荷物から妻の死を知らせる手紙を発見する。殺人事件が起こるまでかなりのページ数を使い、ミステリーだが地方都市での人間ドラマを堪能した感じ。
読了日:05月01日 著者:エラリイ・クイーン

ジブリ作品の中でも興行成績が高い作品。しかし、難解。エゴの塊のハウルと自己肯定感の低いソフィーの冒険譚。
読了日:05月01日 著者:ダイアナ・ウィン ジョーンズ

日韓の詩人ふたりによる対詩、詩作品・エッセイを収録。 二人の中では、どこか共通点を感じているようだ。肩を組んだ二人の写真がそれを物語っていた。韓国では日本よりも詩が売れているようだ。
読了日:05月01日 著者:谷川俊太郎、申庚林

音楽と登場人物それぞれの想いを乗り越えてドラマが進んだ巻。神田さんがヘルプとは言え、演奏できたとは。奥さんの笑顔が素敵。
読了日:05月01日 著者:桜井海
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