散ればこそ それでも⑬ 〜 佐保川の桜 〜

 いとど桜はめでたけれ、とはいうものの、3月末から開花した桜が、雨や強風で満足に眺める前に散ってしまいそうだ。

小雨が降っていたけど、久しぶりに奈良市佐保川沿いの桜並木を見物に出かけた。




大仏記念公園側から下長慶橋を渡って桜並木へ。

しだれ桜も見事に咲いていた。


佐保川を挟んで咲き乱れる桜は、雨で残念だけど美しい。

調べてみると隣の大和郡山市まで総延長はなんと5㎞!



江戸時代の末期、奈良奉行・川路聖謨(かわじとしあきら)によって植樹されたのが始まりの佐保川の桜並木。川路桜呼ばれる樹齢170年の古木も花を咲かせていた。


JR奈良線 大和路線の踏切を超える。この時期電車の中から見てもきれいだろうなあ。



佐保川は万葉集にもよく歌われているようだ。

佐保に住んでいたとされる大伴坂上郎女の読んだ歌の歌碑も立っている。




千鳥鳴く佐保の河瀬のさざれ波止む時もなしわが恋ふらくは

想いも桜の花びらも乗せて流れていく佐保川、といった風情だ。

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