4月の読書メーター読んだ本の数:30
読んだページ数:5356
ナイス数:295
本の声を聴け ブックディレクター幅允孝の仕事の
感想ブックディレクター 幅允孝の本棚や考え方・価値観などを紹介。本を介して人と人・モノと人が繋がっていく様子が見えるかのようだ。本を探しに行きたくなった。
読了日:04月30日 著者:
高瀬 毅
手紙を書いてマスコミにPRする方法の
感想感想 : 元新聞記者である著者が、自身の経験から取材に繋がるプレスリリースの書き方、「マスコミを宣伝に使おう」が透けて見えるプレスリリースの特徴を伝授。想いやストーリーを伝えるのは想定内だったが、記者クラブに直接届ける、
他のマスコミでの取材歴を書くのは避けた方が良いというのは気づかなかった。
読了日:04月24日 著者:
坂本宗之祐
科学的に幸せになれる脳磨きの
感想脳科学の研究から、島皮質を鍛え、脳全体をバランスよく協調的に働かせる「脳磨き」が豊かで幸せな人生を過ごすことができると説く。①感謝の気持ちを持つ ②前向きになる ③気の合う仲間や家族と過ごす ④利他の心を持つ
⑤マインドフルネス(脳トレ坐禅)をする ⑥Awe(オウ)体験をする
非認知能力にも関係する島皮質、集合知性を発揮できる組織作りにも繋がりそうということで読んでみた。
読了日:04月24日 著者:
岩崎一郎
臨床の砦の
感想現役の医師である著者が、コロナ禍の医療崩壊寸前、医療崩壊したと言える現場を描いたドキュメント小説。現場医師の頑張りだのみだったことが伝ってくる。まだ3年前なのに遠い昔にすら感じるが、先の読めない重苦しさを思い出した。
読了日:04月23日 著者:
夏川 草介
自炊。何にしようかの
感想神戸での一人暮らし、自炊の記録。写真が多く、フォトエッセイみたいだ。それぞれの料理は手間が掛かっているようだが、無理をしている風ではなく、自然に楽しく料理しているのが伝わってくる。
読了日:04月20日 著者:
高山 なおみ
成瀬は天下を取りにいくの
感想Audibeにて。2024年本屋大賞 受賞作。閉店まじかの西武大津店を中継するテレビに映りこみに行ったり、髪の毛の伸び方実験のためにボウズにしたり、M-1に出たり、自分の気持ちに素直に従い行動に移す成瀬に目が離せないという感じ。ゼゼカラの相方になる島崎の支えがまた効いている。膳所に行って見たくなる。
読了日:04月18日 著者:
宮島 未奈
他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論の
感想既存の方法で解決できる「技術的問題」、既存の方法で一方的に解決ができない複雑で困難な問題「適応課題」と定義。組織に横たわる「適応課題」を解きほぐすために、ナラティブ・アプローチ ー 相手のナラティブに入り込み、新しい関係を構築する ー の対話と説く。非常に興味深い一冊だった。ナラティブ:物語、その語りを生み出す「解釈の枠組み」のこと。人それぞれにナラティブを持っており、自分のナラティブから見えていないものを見ようと努力することが、他者との新しい関係を構築するために重要ということは、頭においておきたい。
読了日:04月16日 著者:
宇田川 元一
THE BIG ISSUE JAPAN476号の
感想特集「ネガティブ・ケイパビリティ」を生きる / スペシャルインタビュー スペシャル企画:ボブ・マーリー / 地球の平均気温、今年「1.5℃」上昇!? / 監督 『劇場版 再会長江』竹内亮監督 / 表現する人 「不在」と「実在」を行き来する彫刻 中谷ミチコさん
読了日:04月13日 著者:
ビッグイシュー日本
自炊のトリセツ おいしいごはんの法則の
感想感想 : 卵のトリセツから始まり、食材別・料理方法別・炊飯器のレシピを写真と共に教えてくれる。道具や冷蔵庫の収納など、1冊で料理の基本を学ぶことができ、新生活を迎える春にぴったり。
読了日:04月12日 著者:
小田 真規子
紫式部と藤原道長 (講談社現代新書)の
感想大河ドラマ「光る君へ」の時代考証を担当する著者が、「小右記」「御堂関白記」「権記」など確実な一次資料に基づて、平安宮中の政治の姿や藤原道長と紫式部の生涯が描かれていて興味深い。紙の量も膨大で、紫式部は道長の援助と後援がなければ「源氏物語」を書けなかったし、道長は「源氏物語」に依って一条天皇を彰子の許に引留めることが出来た。「道長なくして紫式部なし、紫式部なくして道長なし」。
読了日:04月12日 著者:
倉本 一宏
避難所の
感想 東北の震災・津波の被害から生き残った3人の女性の避難所生活。プライベートのない体育館、夫や舅・義弟、地域住民との関係に押しつぶされそうで救いのなさが辛かったが、最後に希望の光が見えて救われた。
読了日:04月11日 著者:
垣谷 美雨
近畿地方のある場所についての
感想Audibleにて。雑誌記者の取材やネット掲示板の怪談情報などを積み重ねるノンフィクション仕立てで行ったり来たり進み、細切れで聞いたせいもあり分かりにくかった。
読了日:04月11日 著者:
背筋
〈叱る依存〉がとまらないの
感想感想 : 脳の「報酬系回路」により「叱る」には依存性があり、エスカレートしていくという刺激的な内容。指導する立場、役職の人間は一読しておくと良い。罰で人は変わらず少なくとも前向きな学びや成長は促進されない。重い罰を与えれば人は大いに「反省」し、自分を見つめ直してよい方向に代わるのだという考えは幻想。この考え方は、人が自分の処罰感情を充足させるために生み出した無意識の願望である可能性が高い。人が本心から変わろうと思えるためには、少なくとも自分を受け入れてくれる「仲間」と、いろいろな意味での「ゆとり」が必要。
読了日:04月09日 著者:
村中直人
聞く技術 聞いてもらう技術 (ちくま新書 1686)の
感想「聴く」よりも「聞く」方が難しいという投げかけから引き込まれた。心の奥底に触れるよりも、懸命に訴えられていることをそのまま受け取る方がずっと難しい。「聞く」は「聞いてもらう」に支えられるとして、聞いてもらうことから始めようと説く。「聞く技術」「聞いてもらう技術」それぞれ小手先編と本質編も解説。「何かあった?」と聞いてみよう。「ちょっと聞いて」と言って見よう。
読了日:04月05日 著者:
東畑 開人
アイリウム (モーニング KC)の
感想電子版にて。1錠飲むと1日分の記憶を飛ばすことが出来る薬ーアイリウムが普及している社会を描く。しんどい事、辛い事が起こることが分かっている前日に飲むと、行為は為されるがその記憶はない。嫌な記憶をスキップできるのは良さそうだが、各話の主人公は必ずしも幸せそうではない。記憶が人を作っている。
読了日:04月03日 著者:
小出 もと貴
スピノザの診察室の
感想大学病院で将来を嘱望されるも、妹の死をきっかけに甥を育てるために退職し、京都の地域病院に勤務することになった医師 マチ先生 雄町哲郎が主人公。世の中の医者は心の中に持っている科学者と哲学者という2種類の人格のうち、科学者でも一流かつ哲学者としても凡庸ではないというマチ先生。「神様のカルテ」シリーズ同様に、マチ先生の患者に対する視点が好き。医療がどんなに発展しても人の幸せに必ず繋がるとは限らないという限界を感じながらも、それでもやれることはある。著者はそこをスピノザに重ねた。
読了日:04月02日 著者:
夏川 草介