千秋楽 芸歴40周年特別企画 立川談春独演会  ~ これから ~ @森ノ宮ピロティホール 10月15日 

 今年1月から毎月森ノ宮ピロティで開催されていた立川談春の独演会も10月15日の会が千秋楽だった。

2か月ぶりに駆け付けた。全部で5公演を鑑賞できた。



次にいつピロティの舞台に立つことができるかわからないと小春志。
しかし来年2月14日には吉坊との二人会も東大阪でやることになっており、中入でチケットも販売。

短めに「つる」で締めてくれた。

続いて登場の談春、「つる」の噺で好きな箇所が飛んでいたので、何故やらなかったんだと聞いたら、時間短縮ですと答えたそう。

千秋楽も大ネタを2つ、一本目は「ねずみ」。談春で聞くのは初めて。

左甚五郎もの、仙台の宿場の外れで子供に頼まれて、ぼろ宿に泊まることになった甚五郎。後妻と番頭に乗っ取られた虎屋の向かいで、宿屋「ねずみ」を営む親子にねずみを掘ってあげると、評判になって大繁盛するというストーリー。

虎屋に虎の彫り物が飾られると動いていたねずみがぴたっと止まってしまうが、甚五郎にあれは虎だと彫り物のねずみに伝えると、なんだ猫かと思ったとまた動き始める、というお馴染みのサゲ。

15分の仲入りの後で「御神酒徳利」、こちらも談春で聞くのは初めてだ。

八百屋の主人公が、通いの商家で女中に邪険にされたので、懲らしめのために御神酒徳利を隠して、それを当ててあげようとする噺の流れではなかった。
師走の大掃除で自分がしまった御神酒徳利が無くなったと大騒ぎになるも忘れており、家で思い出すも今更言い出せず、さあどうしようと妻に相談する善六。家の掃除で3度は易で失せ物を見つけることができるという書物を見つけたので、やってみようと巻き込まれていく流れは同じになっていく。

神奈川宿の新羽屋での事件を見事に解決するところまでは同じだが、その続きがあった。

鴻池の主の娘が原因不明の病に罹り、原因がわからない。善六占いでと連れて来られたが、ここまで来ると何とかしてあげたいと、断食と水断ちをして何とか助けてあげて欲しいと熱心に祈る。満願の夜、新羽屋で解決してあげた稲荷が現れて、屋敷の下に埋められている観音像を掘り出せば娘の病気は治ると告げられ、翌日見事に観音像が見つかり、娘の病が全快した。

鴻池の商家でのやり取り、大坂の町を称える描写もあり、大阪での会の千秋楽のトリにこの噺を持ってきたのだなあと得心した。


年末12月28日、さだまさしとの会をフェスティバルホールでやる事に触れ、恒例の3本締めで10か月の公演を締めくくった。

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