2012/08/18

西ノ京 薬師寺・唐招提寺

8月14日(火)を夏休みを取り、京都みなみ会館に映画を見に行こうと思ったら、
大阪・京都を襲ったゲリラ豪雨で、電車ダイヤが乱れたため断念。

代わりと言っちゃあ失礼だが、行こう行こうと思ってた、
薬師寺と唐招提寺を見に行くことに。

680年 天武天皇により発願、697年 持統天皇によって本尊開眼
710年 平城遷都に伴って現在地に移った。

1528年の火災で東塔以外の諸堂が焼失。
1967年 高田好胤管主により白鳳伽藍の復興が発願し、
2003年3月に大講堂が復興され、白鳳伽藍が復興した。
(入場時にもらったパンフより)


薬師寺 南門から西塔を望む




















西塔 1981年4月に453年ぶりに復興された

























東塔は、平成30年12月完成予定で、解体修理中


































金堂。中に国宝 薬師三尊像が祀られている。
ちょうどお坊さんにより講和があり、薬師如来と日光・月光菩薩
の仏さんが24時間体制で体と心の病気を救ってくれるなどの
話を聞かせてもらった。

奈良では、薬師寺の他、東大寺と法隆寺は檀家がおらず、
補修費用は寄付に頼っているとのことで、写経セットの
宣伝でもあった。


大講堂



















8月13日~15日に玄奘三蔵院伽藍と大唐西域壁画殿が
公開されており、そちらも除く。

大唐西域壁画殿は、平山郁夫が30年の歳月をかけて完成した
壁画を見ることができる。ラピズラズリで描いた夜空の天井画の
青さが印象的だった。

玄奘三蔵院伽藍の玄奘塔





















国宝 東院堂。 973年焼失し、1285年に再建。
内部に国宝・聖観音菩薩像が祀られている。
気品漂う崇高な姿が大変美しかった。























薬師寺を出て、北に5分ほど歩くと、唐招提寺に到着。

鑑真は688年 中国揚州出身。
21歳で長安実際寺の戒壇で弘景律師に授戒を受けたのち、
揚州大明寺で広く戒律を講義し、長安・洛陽に並ぶもののない
律匠と称えられた。
日本からの熱心な招きに応じて、5度の失敗を経て
753年12月に、6回目の航海でようやく来日を果たした。



下鴨神社に続いて、世界遺産参り



















国宝 金堂 2009年秋に平成大修理の落慶法要が終了。
シンプルで美しいフォルム。
「天平の甍」という言葉が浮かんでくる。




















所々に、QRコードを用いたガイドコーナーが。
あまり他のお寺で見たことがなく珍しい。

ちなみに金堂の説明はこんなの。


金堂(国宝天平時代)。数多い南都古寺の中で、金堂としては唯一天平時代の建物である。
造営時期は定かではないが、天平宝宇7年(763)和上示寂ののちに建てられたと考えられている。
美しい列柱の奥には5間に両開きの扉があり、堂内には、中央に本尊の盧舎那仏坐像、
左右に千手観音・薬師如来の巨大な立像、これをめぐる様に梵天・帝釈天・四天王立像の護法神がある。
2009年には10年間に及ぶ平成の大修理を終え、盛大な落慶法要が営まれた。

1300年前の建立、480年前に火事で東塔と仏像以外が焼失。
東塔は、平成30年12月完成予定で解体修理中。


ARスマートガイドは美術館ではお馴染みの
ガイド端末を借りてガイド説明を聞くサービス。



鑑真和上御廟の回りの苔の庭が美しい。
蝉と鳥の鳴き声と土を踏みしめる音しか聞こえない。
この空間が心地よかった。


























薬師寺東塔修理が完成するまで後6年強、
その際は、また見に行こう。



2012/08/14

下鴨神社


古本まつりを回る前に、下鴨神社に参拝。
写真をアップしとこう。

賀茂御祖神社 (下鴨神社)


1994年 古都京都の文化財ということで、
世界文化遺産に登録。

東本殿と西本殿の2棟の本殿が共に国宝。
知らなかったが、下鴨神社も21年に一度式年遷宮が行われるが、
国宝に指定されたため、社殿の造替が不可能となり、
修理を持って式年遷宮としているとのこと。
次回は平成27年の予定(第34回)。

(伊勢神宮の式年遷宮は、次回平成25年
http://hynkapi.blogspot.jp/2008/01/blog-post_4719.html



楼門













三言社 
御祭神 大己貴神(おおなむちのかみ) 
寅年・戌年生まれの守護神
















大炊殿・かりんの庭が公開。
ガイド付きで下鴨神社の歴史の説明を聞くことができる。
(入場料 600円)



葵の庭(カリンの庭)













御神紋が双葉葵
徳川家は、下鴨神社の紋と重なるを
避けて、双葉葵をひっくり返して、
三つ葉の葵紋にしたそうだ。


















糺の森の南側にある河合神社。
玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祀る。

「方丈記」の鴨長明が、この河合神社の神官家に生まれたが、
諸事情によって重職を継ぐことができず、「方丈記」を書くにいたった
のだそうだ。


河合神社

2012/08/12

下鴨納涼古本まつり@糺の森

8月11日から16日まで、下鴨神社 糺の森で行われている
第25回(訂正) 下鴨納涼古本まつりに行ってきた。
http://koshoken.seesaa.net/article/286005886.html

なんでも京の三大古本まつりの一つとのこと。
(秋の古本まつり  @百万遍知恩寺
春の古書大即売会 @京都市勧業館)

森見登美彦の小説「夜は短し 歩けよ乙女」に登場する古本まつり。
これを読んでから、一度行って見たかったのだ。


会場で配られるうちわ


























京阪出町柳駅から、徒歩5分ぐらいで、下鴨神社の参道にたどり着く。

万葉集や源氏物語の和歌にも歌われている糺の森、
足を踏み入れると、少し暑さが和らいだ気がした。


5月に流鏑馬も行われる馬場に、古本屋のテントがずらり。
(ざっと40軒程度)
京都・奈良の古本屋の他、大阪や遠くは神戸の古本屋も出展。













本の虫干し、という表現も頷ける。













ネットでは、80万冊販売されてると書いてあるのを読んだが、
それこそ古本の海であった。
(追記:京都新聞の記事にありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120811-00000057-kyt-l26


小説だけでなく、美術展の図録、絵本・児童書、雑誌、絵葉書、メンコ
なんてのも並べてる本屋もあって、それぞれの店の特徴が出てた。

ぶらぶら歩いてると、自分の好みが並んでるなあ、という本屋も出てくる。

下鴨神社も参拝したので、結局は1時間ちょっとしか見てないが、
じっくり探そうとすると、1日はかかるかも。
そうなると体力勝負だが。













戦利品 2冊
「つねならぬ話」星新一
「小商いのすすめ」平川克美

この後で、恵文社一乗寺店も寄ろうとしてたので、
財布と持ち運び重量と相談の上、2冊に抑えた。

2012/08/04

立川談春独演会 2012年7月 @森ノ宮ピロティ

2012年7月31日(火) @森ノ宮ピロティ

4月以来、今年2回目の談春独演会に。

今回の2席は、6月の神戸公演の際に希望を聞き、「包丁」「紺屋高尾」。
どちらも談春で聞いたことがある噺、両方ともトリのネタにしていい
長いネタである。

何故?と思ってたが、談春も神戸が悪いんです、
「包丁」が神戸牛のすき焼きで、「紺屋高尾」がステーキ、
すき焼きの後でステーキを食べてもらい、この選択をしたことを
後悔させます(笑)と、熱帯夜の牛肉祭りが開かれた。

「包丁」
2010年京都の独演会以来2回目。
http://hynkapi.blogspot.jp/2010/04/blog-post_29.html

マクラが良かった。

落語には、この話はこの落語家しかできない、という売り物という
言葉があるらしい。
「包丁」は、6代目圓生の売り物だった。

談志が30代の頃に、「包丁」やると言いだし、談志が包丁をやると話題になり
チケットも売れた。
高座の3日前にようやくテープを聞くと、このネタはできない、圓生師匠の噺だ、
と談志。
そんなこと言ったって、チケットは売れてるし、中止するわけにはいかない。
それを談志に言うと、代演を立てるという。しかも圓生師匠に頼むと(笑)。

本当に頼みに行って、喜んで受けてくれた圓生師匠。
当日、高座に上がるなり、「包丁」はできません、代演を立てますと
行ってすぐに引っ込んだ。
当然、客はどうなってるんだ!という雰囲気になった途端に、
圓生の出囃子が鳴り、またまた騒然。

やっぱり客は圓生師匠の方が聞きたかったんだ、という談志が
楽屋でつぶやいてたらしい。

談志の弟子では、談春と志らくの2人しか、「包丁」はやってないらしい。
共に真打昇進試験に掛けた噺とのこと。


「紺屋高尾」
2009年サンケイブリーゼ以来2回目。
この時は新型インフルエンザ騒ぎの最中だったなあ。
http://hynkapi.blogspot.jp/2009/05/blog-post_7411.html

何度聞いても良い話だなあ、という感想。
全く現実的ではないと思われた久蔵の一途な想いが、
高尾に届いたのだが、久蔵が幸せなのか、こんなに惚れられた高尾が
幸せなのか、哲学的な事を考えた一席だった。

と言うのも、前回は久蔵の思いが苦しくなるほど伝わってきたのだが、
今回は抑え気味だったかな。
2009年のサンケイブリーゼでは、ちょうど久蔵の顔が向く延長線上に
席があったのも一因かも。

終了は、21:30過ぎ。たっぷりと牛肉を頂いた。

最後は希望を聞いていたが、希望を聞かないで、
難しくて面白くない噺をどんどんやって欲しい。


2012年7月の映画

7月の鑑賞メーター
観たビデオの数:1本
観た鑑賞時間:109分

アリス・イン・ワンダーランド [DVD]アリス・イン・ワンダーランド [DVD]
WOWOW CINEMA 録画。衣装とCGを見る映画。映画館で見たら、もっと楽しめたのかな。
鑑賞日:07月29日 監督:ティム・バートン

鑑賞メーター

2012/08/03

2012年7月の読書

7月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3248ページ
ナイス数:76ナイス

新版 古寺巡礼京都〈2〉浄瑠璃寺新版 古寺巡礼京都〈2〉浄瑠璃寺
春分・秋分の日に、薬師如来から日が昇り、九体仏の真ん中に日が落ちる所を見てみたい。
読了日:07月28日 著者:佐伯 快勝,立松 和平


本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬ本を書く人読まぬ人とかくこの世はままならぬ
嵯峨野 LONDON BOOKS で購入。読書・映画についてのエッセイ集。題名が好き。文章が読みにくかったなあ。
読了日:07月27日 著者:金井 美恵子


ヘルプマン!(21) (イブニングKC)ヘルプマン!(21) (イブニングKC)
「震災編」 東北大震災後、「リアルヘルプマン」達の実際の活動を聞き取りできた一冊。ここにも名前の出ないヒーロー達がいたのか、との想い。
読了日:07月26日 著者:くさか 里樹


別れても、バカな人別れても、バカな人
女性官能小説家である著者の、できちゃった婚→離婚→復縁を巡るドタバタ劇をユーモアを交え描く。父親の性的虐待、夫の暴力、姑との対立、パニック発作と暗い要素満載だが、その苦しみの中出会った男に走る辺りは、中学生の恋愛みたいだよ。いきなり離婚してしまい、元夫と社宅の大切さに気付き、すぐに復縁を迫るとは、やってることが真におバカである。しかし、ここまでおバカを通すのは、逆に立派、それを本にして読ませてくれるのは、実に立派だと最後まで読んで思った。
読了日:07月24日 著者:内藤 みか


「ヒキタさん!  ご懐妊ですよ」 男45歳・不妊治療はじめました (光文社新書)「ヒキタさん! ご懐妊ですよ」 男45歳・不妊治療はじめました (光文社新書)
精子の運動率が20%という著者夫妻の5年弱に渡る不妊治療の記録。 タイミング法・人工受精・体外受精と不妊治療が男性側を中心にどのように行われるかが詳しく書かれている。巻末には費用明細も。夫婦で不妊治療について話を重ねたことが良かったのだろう。ユーモアを交えた書き方をしているが、いい夫婦関係を継続できた。一度の流産を経てできた胎児に脈絡叢嚢胞という空洞が頭にできた、という大ピンチを乗り越えるエピソードが感動的だった。(妻のがんばりが空洞を消したんだ、って思いと名前を「空」にした下り)
読了日:07月21日 著者:ヒキタクニオ


尾崎放哉句集 (岩波文庫)尾崎放哉句集 (岩波文庫)
自由律以前と以後の俳句集。エリートコースを進みながら、挫折し俳人に。 解説によると、師が手直しをしていたが、徐々に修正されずに自分だけで作った句となったようだ。死や孤独を感じる句が多い。「咳をしても一人」 「かへす傘又かりてかへる夕べの同じ道である」「掛取も来てくれぬ大晦日も独り」「駄菓子が好きな坊主を笑ひ給へ」
読了日:07月16日 著者:


僕はお父さんを訴えます (『このミス』大賞シリーズ)僕はお父さんを訴えます (『このミス』大賞シリーズ)
第10回このミス大賞 優秀作。ペットのリクを殺したのは、父親。その父親を裁判に訴える。その結末は。読んでる途中で、父親との関係はうすうす気が付く。ここまでまとめたので、優秀賞を受賞できたのだろう。裁判を起こしてまで、この結末を主人公は求めていたのかな。
読了日:07月14日 著者:友井 羊


四十日と四十夜のメルヘン四十日と四十夜のメルヘン
表題作と「クレーターのほとりで」の2編。チラシ配りの主人公が書く、7月4日からの4日間の日記が、何度も何度も繰り返される。そのうちに少しずつ微妙に世界が変容していった。何とも言えない世界観。又吉直樹著「第2図書係補佐」から飛んできた。これを又吉がお笑い劇場のフリーペーパー連載で紹介したなあ。そのセンスとこれを読め的な根性にあっぱれ。
読了日:07月12日 著者:青木 淳悟


銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)
マンガ大賞2012 大賞受賞作。大賞受賞するほど、面白いとは思わなかった。主人公がこの高校に入学した理由が、ありふれてそうなのが残念。どうしても「動物のお医者さん」と比較してしまう。2巻以降は面白くなるのだろうか。
読了日:07月11日 著者:荒川 弘


野宿入門野宿入門
野宿することで、日常気付かない発見・感情の沸き上がりがある。屋根があり暖かい布団で眠る幸せを実感し、小さいことが気にならなくなり、季節の移り変わりもダイレクトに感じることができる。どんだけポジティブなんだ!と思いつつ、野宿もいいかなあと思わされる癒し本。
読了日:07月10日 著者:かとうちあき


くちびるに歌をくちびるに歌を
NHK全国学校音楽コンクール出場を目指す、五島列島の中学合唱部が舞台。 「手紙」を作ったアンジェラ・アキが一番の功労者じゃないかと思うが、 爽やかで感動的な物語だった。「手紙」の僕のように、未来に可能性があることに気付けず、毎日を過ごしている主人公達。兄と自分の存在を肯定できたサトルが、たくましくなったことに満足。
読了日:07月08日 著者:中田 永一


おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)
音楽ミステリーの第2弾。正直、謎解き部分はオーソドックスだが、 主人公が周りに助けられながら、夢の実現のために苦しみながら成長していく物語が面白い。トンカツ屋の大将にほろっときた。ちょっと岬先生がスーパーすぎるけどね。
読了日:07月07日 著者:中山 七里


開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― (ハヤカワ・ミステリワールド)
著者の本は、「死の泉」以来かな。18世紀のロンドンが舞台。翻訳物を読んでるような雰囲気を持つ。
読了日:07月07日 著者:皆川 博子

2012年7月の読書メーターまとめ詳細
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