至福のフェルメールルーム ~ フェルメール展 ~


新橋のホテルに一泊し、ルーベンス展の翌日は今回のお目当てのフェルメール展へ。



フェルメール展
https://www.vermeer.jp/

作品が32品~37品と言われるフェルメール、そのうち8点が東京にやって来ている。
(もう1点「取り持ち女」は2019年1月に来日予定)
見ない訳にはいかない。

もう一つ楽しみにしていたのは、日時指定入場制という試み。

これだけの作品が集まっていれば、大混雑は必至。
それを9:30から20:00まで、6つの入場時間を設定し、チケットをインターネット
販売した。
入れ替え制ではないのだが、どれだけゆったりと鑑賞できるのか。

9:30入場を購入。9時頃に美術館に到着すると、既に行列ができている。
少しでも早く見たいという気持ちは皆同じ。
すぐ後ろは韓国から来られたのか、韓国人のおばさん二人組。

来日する絵画を観に行こうとすると、150万円は掛かるとネットで読んだが、
アジアのフェルメールファンは来なけりゃ損だ。


入口もフェルメールに囲まれてる

程なく入場開始、音声解説が無料(というか入場料に含まれている)、
耳にセットしながら展示場へなだれ込む。

まずは階段を登って2階へ。



フェルメールが展示されているのは最後の部屋、早く見たいという気持ちもあるのだが、
その他も見応えのある絵画が並んでいる。

ピーデル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンといったフェルメール展では
お馴染みの画家から、「ぶら美」で紹介されていて楽しみにしていたヘラルト・ダウ
「本を詠む老女」が素晴らしかった。皺の細密な事!顔、特に目じり・口元、手。
手に持っている聖書も読むことができるほど、書き込まれている。

ハブリエル・ツリーの対作品「手紙を読む女」「手紙を書く男」を鑑賞し、
フェルメールの部屋へ向かうべく、1階への階段を下りる。

フェルメールが描いているような光が差し込む白い廊下を通り、
フェルメールブルー 一色の部屋が現れる。

まあセンスのいい展示だこと。
こんなワクワクする展示方法が今まであっただろうか。

このフェルメールルームを見に来るだけでも価値がある。

部屋に入って右手の壁から、制作順に展示されていた。

「マルタとマリアの家のキリスト」

「ワイングラス」ー初鑑賞
手間のリュート、椅子、テーブルの上のノート?の反り具合がくっきり。
修復が旨くいっているのか、図録で見るよりも実物が相当良い。

「リュートを調弦する女」

「真珠の首飾りの女」

「手紙を書く女」

「手紙を書く婦人と召使い」

「赤い帽子の娘」-初鑑賞
小さい(23.2 X 18.1 cm)  唇の赤が鮮やか。

「牛乳を注ぐ女」-初鑑賞
今回の中ではNo.1。 パン、テーブルクロス、腕の逞しさが印象的
時間の切り取り方が素晴らしい。北斎を思い出した。

日時指定入場制も機能していただろう、大混雑という程でもなく鑑賞できた。

フェルメールルームには、いつまででもいられる、そんな気持ちだった。
2016年の若冲展・「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅の部屋に立って、
極楽浄土のようだと感じたが、それに近い感覚。
https://hynkapi.blogspot.com/2016/05/300.html


来年2月16日からの大阪展で「取り持ち女」を鑑賞するのが今から楽しみだ。

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