優しい目    木島櫻谷 究めて魅せた「おうこくさん」@福田美術館

 福田美術館・嵯峨嵐山文華館の二館共催で開催中の 木島櫻谷の展覧会を訪問。

木島櫻谷 究めて魅せた「おうこくさん」

進出作品52点、文展・帝展出品作品を含む合計100点以上を2館で展示、今回は福田美術館のみ鑑賞した。


ポスターにもなっているが、以前の展覧会で見た「駅路之春」の馬が印象的、
いろいろな動物の絵を楽しみにしていた。

お目当ての一つ、「細雨・落葉」 
明治38年に開催された「木島櫻谷屏風展」に出品されて以降110年間、所在不明となっていたものが発見され今回展示されている。

藤が咲く晩春から初夏にかけて、霧雨の中の鹿のつがいの柔らかさ。


左隻は木枯らし吹く晩秋の風景、斜め後ろを振り向く猿がいい。




狸を描くのも得意らしく、「狸の櫻谷」との異名を取ってるのだとか。
前期日程で出展されている狸2作のうち「月下遊狸」がユーモラス。




月明かりの下、前足を上げた狸が!



櫻谷の描く動物たちの何に惹かれるのかと考えた所、顔の表情とくに目。

まるで人間が物思いにふけるかのような表情をしている。

そこに魅きつけられるのかも。


紅葉にはまだ少し早かったが、ところどころで見事な黄色のいちょうに目を奪われた。



コロナ感染症流行後に何度か嵐山に来た中で、一番観光客が多く土産物屋が賑わっていた。



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