なん伝茂かでもずつと よしゝゝ  〜 特別展 挑む浮世絵 国芳から芳年へ@京都文化博物館 〜

京都文化博物館で開催中の浮世絵の展覧会、 「特別展 挑む浮世絵 国芳から芳年へ」を鑑賞。国芳を中心に芳年などの弟子たちの作品が展示され、見所たっぷりの面白い展覧会だった。




最近増えてきている印象だったが、全作品の写真撮影OKなのは初めてかも。


幕末の浮世絵師である歌川国芳(1797-1861)の武者絵や猫や雀を擬人化したユニークな作品を堪能できた。

構図が大胆、まるで現場で見てきたような絵を描いている。大判を3枚から6枚つなげてパノラマのような作品も多々見られた。 

源頼光土蜘蛛退治


相馬の古内裏

医学書でも参考にしたのだろうか、骸骨の骨格はかなり正確な描写だ。


作品だけでなく、影を使ったデコレーションも展覧会の雰囲気作りに貢献していた。

「怖」いものみたさ

猫好きで猫がたくさん描かれていたり、役者や風物を亀や雀で擬人化しているのは楽しい。禁止されていた遊女絵などを何とか描こうとしたのだろうけど。


亀喜妙々


里すゞめねぐらの仮宿

弟子に対して、二代目国芳を名乗るなと言明していたとのこと、視点・考え方が同時代の人とは少し違って独特だったのかもしれない。

良いことを言っている。
「人の身の 吉あしばなし よしにして なん伝茂(でも)かでもずつと よしゝゝ」

ー人生には良いことも悪いことも色々あるけれど、そんなことを考えるのはやめておいて、あれもこれも、みんな良いねって過ごそうよ。

そうありたいなあ。

コメント