総国分尼寺 法華寺門跡

出張代休を兼て、夏休みの二日目を取得した今日、
何だか休みの度に寺周りをしてる気になってきたが、
気になっていたお寺を参拝してきた。

法華寺(正式には、法華寺門跡) 

西大寺駅から国道24号線に抜ける県道104号線の途中、
平城京址の東側に位置していて、どんなお寺だろうかと、
以前から訪れてみたかった。

拝観料 本堂と名勝庭園・華樂園のセットで¥700
もらったしおりによると

「聖武天皇御願の日本総国分寺である東大寺に対して、光明皇后御願に成る
日本総国分尼寺として創められた法華滅罪之寺」
という説明。


南大門


国宝 十一面観音立像を安置する本堂

南大門・本堂共に、桃山時代に再建されたもの。


和辻哲郎の「古寺巡礼」に、本尊  十一面観音についての記述が見られる。

「法華寺の本尊十一面観音は二尺何寸かのあまり大きくない木彫である。
幽かな燈明に照らされた暗い厨子のなかをおずおずとのぞき込むと、
香の煙で黒くすすけた像の中から、まずその光った眼と朱の唇とが
われわれに飛びついて来る。豊艶な顔ではあるが、何となく物すごい。
この最初の印象のためか、この観音は何となく「秘密」めいた雰囲気に
包まれているように感ぜられた。胸にもり上がった女らしい乳房。
胴体の豊満な肉付け。その柔らかな、しなやかさ。
さらにまた奇妙に長い右腕の円さ。腕の先の腕環をはめたあたりから天衣を
つまんだふくよかな指に移って行く間の特殊なふくらみ。
それらは実に鮮やかに、また鋭く刻み出されているのであるが、しかしその
美しさは、天平の観音のいずれにも見られないような一種淫靡な蠱惑力を
印象するのである。」


本尊の十一面観音立像は、3月20日 ~    4月7日、  6月  5日 ~  6月9日
秋季(今年は 10月25日 ~ 11月12日)の期間限定での公開で、
今日は見ることができなかった。また、見に来よう。

本堂の中では、お寺や仏像に関する説明が流れており、わかりやすい。
住職の講和、QRコードに続いて、説明の新たしいパターンを体験した。





朝方は、激しい雨が降っていたが、午後からは汗ばむような陽気になった。




浴室(からふろ) 光明皇后が薬草を煎じて、
その蒸気で多くの難病者を救済した所。
室町時代後期に改築されたもの。

光月亭。 奈良県月ヶ瀬村の民家を移築。
18世紀の建物と推定されている。
 


コメント