オレまつり ~オレスタイル vol.10 at ワッハホール
26周年記念落語会と銘打たれただけあって、これまでの落語人生を振り返りつつ、
自身の落語人生の転機となったネタをやるという構成。
舞台の端に楽屋風にテーブルなどを置いて独り言、
ずっと出ずっぱりしゃべりっ放し、中入りなしの2時間だった。
「力士の春」「おやじの楽園」「花粉寿司」「ストレスの海」
「人生が二度あれば」の五本立て豪華ラインナップに、替え歌版「マイウェイ」の歌謡ショー付き。
創作ばかりで、およそ正統落語からはかけ離れているが、これがオレ流とばかり
面白い事をやりきった。
「力士の春」
稼働率が高い話だそうだ。学校寄席ではよく受ける。
相撲好きの両親に育てられると、息子はどうなるのか?
学校生活・作文の内容・生活全てが相撲づくし、
作文を読み終わった貴乃爪君が教壇から席に戻る時、同級生に肩を叩かれる
場面が小学生に爆笑を誘うのだそうだ。
「おやじの楽園」
小田急線のラッシュに乗っている時に作った話。
結婚生活に対して如何に悪印象を持っているかを象徴している作品だそうな。
虐げられる親父が、おやじの楽園で幸せな時間を過ごすという
落語の世界観の広さを表している話だった。
ちゃぶ台をひっくり返す前の間「ネギと糸こんにゃくの煮物」が最高。
「花粉寿司」
笑ったなあ。
花粉症が似合わない職業として寿司屋を選択し、これがずばり的中。
つらいのでと、寝ながら握る姿に受けることと言ったらなかった。
くしゃみしてる人を見ると思い出してしまう。「ダークション!」
「ストレスの海」
この話で、NHK新人演芸コンクール優秀賞を受賞したそうで、世田谷の家も
この話のおかげ、って言ってました。出世作。
vol.8でも聞きました。
健康ブームが続く限り、高座に掛けることができる話だと思う。
「人生が二度あれば」
今回のテーマにぴったり。
ネタに入るまでの枕として、これまで書いたネタが登場。
「ジョージワシントン伝」とか「松野明美伝」とかいつか聞いてみたい。
二十数年前の東京の落語会で、受け入れられる事がなかったつらさ、
どうだわからず屋どもめ、 とのメッセージを受け取った。
札束と化した観客もカーテンコールで見送った。
大阪は面白ければ伝統とか格式とかうるさく言わないだろうから、
昇太には合った舞台ではないだろうか。
次回は古典も見せてくれるらしい。
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