お正月の夜に中継されたウィーンフィル・ハーモニー ニューイヤーコンサートを、再放送で見返してみた。
今年はコロナ禍のため、史上初の無観客での開催。
事前に登録された世界中の人々が、オンラインで拍手を送るシステムが導入されていた。
指揮者は、イタリア人 リッカルド・ムーティ、6回目の登場。
初登場の曲が7曲もあった。
戦争に負けたウィーン市民を勇気づけるために作られた美しき青きドナウが、いつもよりも心に染みる。
そしてアンコールの最後の曲、ラデツキー行進曲も手拍子なしで演奏された。
スマトラ沖地震があった翌年・2005年のニューイヤーコンサートでは、演奏自体されなかった事があったが、手拍子なしで聞くのは初めて。
着飾った観客が嬉しそうに手拍子をしている姿を見て、クラシック音楽は楽しむものなんだと思ったものだが。
手拍子なしのラデツキー行進曲。
また一つ、コロナ禍を象徴するシーンが生まれた。
心に、記憶に残るニューイヤーコンサートだった。
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