映画の日でもある正月。
今年は、ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」を選んだ。
歌は別で録音し、その歌に合わせて口パクで演技するという
これまでのミュージカル映画の作り方と違って、
撮影現場で俳優が歌うという方法を取ったのが画期的なのだそうだ。
ブロードウェイミュージカルやミュージカル映画も好きだが、
本作品には相当入り込んだ。
ブロードウェイでは、生演奏に俳優の歌唱力が高く、
本映画の俳優陣は、正直そのレベルの歌唱力はないが、
表情がスクリーン一杯に写し出され、感情移入しやすい。
字幕がついていたので、当然歌の意味もよくわかる。
のブロードウェイに出演し、トニー賞主演男優賞を受賞した
ヒュー・ジャックマンは、歌に演技に素晴らしかったが、
エポニーヌ役のサマンサ・バークスの歌は、女性キャストの中で
ピカ一だなあと見ていたら、劇中のエポニーヌのキャラクターも
相まって、心掴まれてしまった。
色々な曲が耳について離れないが、オープニングの"WORK SONG" 、
特に若者たちが蜂起する前夜の"ONE DAY MORE "は、震える程感動。
それにしても、「レ・ミゼラブル」自体のストーリーが面白い。
ジャン・バルジャンを始めとして、各登場人物で幸せな人間はいない。
パンを一つ盗んだだけで、19年投獄されたジャン・バルジャンと
彼を追いかけるジャベール。
(この年代の日本人としては、ルパンと銭形のとっつぁんを思い出させる)
コゼットを育てるために、身を売るファンティーニ。
革命を起こそうとする学生たち。
生きることと死ぬこと、法と正義、親子愛、人を愛するということ。
ドラマになる要素が盛りだくさんである。
子供の頃に、子供文学全集の「ああ、無常」を読もうとして、
挫折したのだが、一度読んでみなければいけないなあ。
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