正月に、薬師寺で秘仏を開扉されるとのことで、3日に出掛けた。
東塔解体修理中の2013年3月以来、完成後は初めて見る東塔の姿を右手に金堂へ向かうと、ちょうど講話と新春の祈祷を行うというお坊さんの声が聞こえ、そのまま中に。
正月には吉祥天女画を飾り、一年の罪過を懺悔し、国家安穏・五穀豊穣などを祈願するように称徳天皇が発令したことで始まり、薬師寺では1月1日から15日まで吉祥天女画が本尊に成り代わる。国宝であるため、紫外線を避ける目的で本物は3日までの3日間しか公開されない。寺社仏閣で飾られている吉祥天女画をお参りすることを、初詣りと言った。
薬師寺の吉祥天女画は、1253歳、1253年前から飾られている。
今日この場で出会えたのも縁があるという事。縁があったことを思い出すために作られているのが縁起物。初詣りでお願いごとをするが、お願いするだけでは叶わない。叶うように努力する事が必要。縁起物を見て、正月にこんなことを叶えようとお寺で誓ったなあと思い出す。薬師寺でもいろいろな縁起物を作っているので買って帰ってくださいね。
と言った内容だった。
テレビショッピング顔負け、購買意欲をそそられる、かつ有難い講話を聞き、お飾りを購入した。
この飾りを恵方に向けて飾ると良いとの事。
今年2025年の恵方は、庚(乙 きのと)で西南西の少し西というほぼ西に当たる。
恵方に向けて福をかき集める、ただし全ての福を一人じめしないために、熊手になっているのだそうだ。残った福は他の人に分け与えるために。
金堂を出た後は、写経をしてみようとお写経道場へ足を運んだ。
笛ペンを使うのではなく、硯で墨をする所から。墨をするのは何十年ぶりだろうか。
固い筆が柔らかになる感覚も久しぶり、じっくりを時間を掛けて仕上げた。
最後は、東院堂で公開中の巳年由来の菅田の弁才天湧出像、人頭蛇身の姿をした宇賀神像〈鎮宅さん〉を見学した。
良いお詣りができた。
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