日本美術の鉱脈展
見どころは伊藤若冲と円山応挙の合作、二人が一隻ずつを手がけた二曲一双屏風だ。
すれ違っていたとしてもおかしくないほどのご近所に住んでいた若冲と応挙だが、二人の接点を示す史料はなかった中で貴重な作品だ。
戦災で焼失したらしい若冲の「釈迦十六羅漢図屏風」をデジタルで復刻した屏風も展示されている。
「釈迦十六羅漢図屏風」 |
奇想の画家の一人、伝岩佐又兵衛「妖怪退治図屏風」も迫力があった。
「妖怪退治図屏風」 |
こういった奇想の系譜の画家の作品が並んでいるのかと思っていたが、第3章から雰囲気が変わった。
第3章「素朴絵と禅画」では、最も下手な洛中洛外図とキャプションが付けられている作品や絵巻物の絵を見ると、小学校の低学年で書いた初めての漫画のような絵が並んでる。
素朴と言えば素朴。
しかし、素朴絵を見ているうちに何とも言えない趣きを感じるようになった。
未来の国宝を探せ!がサブタイトル、イケてる新しい作品を見つける展覧会なのか。
第四章 歴史を描く
第五章 茶の空間
第六章 江戸幕末から近代へ
第七章 縄文の造形、そして現代美術へ
とナンジャこりゃ!が続いていく。
「人体文様付有孔鍔付土器」三本指でピースするかのような土偶が貼りついた縄文土器 |
日本美術の奥底に触れることができた面白い展覧会だった。
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